矯正と聞くと、治療期間が長いというイメージを持たれるかもしれません。具体的にはどれほどの期間がかかるのでしょうか。

 

〈矯正治療が長いのはなぜ？〉

そもそもどうして矯正は長い時間かかるのでしょうか。それは急いで無理やり歯を動かそうとすると、歯槽骨や歯に大きなダメージを与えてしまうからです。矯正を無理やり早く終わらせるなら、歯の寿命が短くなってしまいます。ゆっくりと歯を動かすことによって、ダメージの少ない矯正をすることが可能になるのです。

 

〈一般的な矯正期間は１～３年程度〉

マルチブラケット矯正の場合、多くは１～３年ほどの矯正期間になります。しかし歯並びの状態はひとりひとり異なるため、矯正期間はこれよりも短かったり、逆に長くかかることもあります。年齢が上がるとともに、矯正にかかる時間も長くなることが多いでしょう。

 

〈保定期間が終わって初めて矯正が終わる〉

歯を動かす矯正期間が終わったら全て終わり、というわけではありません。そのあとの“保定期間”を守らなければなりません。保定期間とは、歯が元の位置に戻らないように固定する期間のことです。保定期間も人によって異なりますが、多くの場合は歯を動かしたのにかかった期間と同じ期間、保定期間が定められるでしょう。たとえば２年かけて歯を動かしたなら、２年間保定する必要があります。保定期間は整った歯並びを安定させるためにどうしても必要な期間です。保定期間が終わって初めて矯正が終わったと言えるでしょう。矯正医の指示をしっかりと守って、美しい歯並びを維持しましょう。